利己を極めると利他的になる

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利己を極めると利他的になるということについて最近話が出て、考えたのでメモします。
例えば、ある会社で働いている人にとって、目先の自分の利益を優先しようとすると、不正に会社のお金を得る何らかの手段を検討してしまうかもしれない(金の持ち逃げであったり、不正に経費を使うなど)。
しかし目先の小さな利益ではなく長期的により大きな利益を求めようとすると、会社業績を上げて自分自身の給料を増やしたりそれによって転職市場での自分の人材価値を高めるという長期的リターンの大きい選択肢を検討する。会社を大きくするためには自分だけの努力では限界があるので、周囲のメンバーにも頑張ってもらう必要があり、結果的に周囲の人の働きやすさややりがいを気にするようになり、気づいたら利他的になる。
これでもあくまで自分の利益を追求するための手段としての他人の利益なので、結局は利己的ではないかということになるかもしれないが、目先の利益を追う利己よりもよほど良いように思う。
さらにこの考え方を実践していると、徐々に目的が利己から利他へと変化していくように思った。そもそも人は他人に貢献したいという欲求があるので、利己のための利他を徹底しているうちに本当に利他的な思考になっていく。
自分の利益が最終ゴールで、そのために利他的に振る舞うことを継続的に意識し続けることによって、利他的な人格に帰結していく。
私も、最初に「自分で会社を始めよう」と思った動機としては大きな企業で働くのがつまらなさそうだと思ったからだった。会社に頼らずに生きていくためには、自分で何らかのビジネスをすれば良い、という感じで始めた。大体スタートとしてはそんな場合が多くて、やっているうちに視座が上がっていくものだと思う。その視座が上がっていくプロセスというのは、まさにこの利己から利他へのステップな気がする。
自分が大金持ちになる手段として世界平和を実現する。気づいたらお金はどうでも良くなり、本当に世界平和の実現の方にやりがいを感じるようになる。